●ソフトバンク携帯 本当に安いの?
携帯ナンバーポータビリティー(MNP)の導入に併せて、ソフトバンクがゼロ円を謳い文句に衝撃的にニュースをリリースした。(変な言い回しになっていますが、料金プランを分析するとちっとも衝撃的でないので、本来なら「衝撃的なニュース」という所を、「衝撃的にニュースを流した」という表現にしています。)
象徴的に宣伝されているのがソフトバンクモバイルのいわゆる通話料0円のゴールドプランといわれるものである。 本来なら9600円のプランを来年1月15日までに申し込めばずっと70%オフで提供するというものである。このプランは継続割引ないしは家族割引を適用した場合の11年目以降の料金である。
ドコモやKDDIのライバル他社からは、誇張広告を批判されているが、実際にはどうなんだろう。ここでちょっと計算してみることにしよう。 まずは比較の前提として、ドコモ社の同一プラン(9600円)で比較することとし、その際加入者は300分程度を通話するとします。この300分はドコモ社9600円プランの無料通信分相当の時間であり、このプランを選択している人は、一ヶ月の通話時間を300分付近にターゲットを当てているものと想定されるからである。
次に、ソフトバンク内通話の時間をどの程度に見るかですが、本来なら携帯各社のシェアで決まるものですので、とりあえず各社シェアを各々ドコモ55% KDDI25% ソフトバンク20%とします。但し今回の場合は、ソフトバンク同士の通話の多い方が利用するものと思われますので、ソフトバンク内通話が何割以上であれば、ゴールドプランの方が得であるかについても計算します。
ということでまず各社のデータを準備します。
【ソフトバンク】
●ゴールドプラン基本料 2880円
●無料通信分 なし
●通話料 他社への通話(30秒当たり)
・8時~17時 28円
・17時~21時 24円
・21時~2時 20円←これを比較に使います。
・2時~8時 15円
●通話料 ソフトバンク内
・21時~24時 200分超え 20円←比較では無視します。
・その他 0円
【NTTドコモ】
●基本料 9600円
●継続及び家族割引1年目 6240円
●無料通信分 6000円分(300分相当)
●通話料(30秒当たり)
・全時間帯 10円
<比較その1> 300分通話時の各社の料金
他社通話を各社シェアに基づいて8割とした場合です。
○NTTドコモ 6240円
○ソフトバンク 2880円+300分×0.8×20円×2=12480円
<比較その2> 300分通話時にソフトバンク有利の条件
○差分 6240円-2880円=3360円
○通話相当時間 3360円÷40円/分=84分
○ソフトバンク内通話時間 (300分-84分)/300分≒70%
ソフトバンク携帯で痛いのは、無料通信分が無いこと。こうなってしまうと、ソフトバンク携帯が有利な場合というのは、ソフトバンク内での通話の多い人に限られる。ソフトバンク一家やソフトバンク恋人同士という感じか?
ソフトバンクの孫氏の攻勢には、いつも拍手ものであるが、最近ははったり気味なのでちょっと尊敬の念が薄れてきた。
参考のために、ソフトバンクが今回の予想外割引として出した、あと2つのプランについて、本当に良いサービスなのか記述しておく。
その1 オレンジプラン、ブループラン
→ご存知のようにKDDIの料金プランより200円安くするのがオレンジプラン、ドコモの料金プランより200円安くするサービスがブループランです。プランの中身は、殆どKDDI、ドコモの料金プランと同一です。利用年数も引き継がれてしまうようなので、これだけ見ると完全にソフトバンクの方が200円安いプランとなります。
但し、これにも怪しい所がありました。どうもメールやWeb閲覧等のパケット料金が違うようです。例えばドコモのiモードと比較すると、
●基本料金
→ドコモ 200円 ソフトバンク 300円
●パケット料金
→ドコモ 0.2円/パケット ソフトバンク 0.3円/パケット
結局、この値段差で200円は完全に吸収されてしまいそうです。
その後の追記(H18.12.18)
ソフトバンクのブループランのパケット料金が変更になったようです。 ドコモと同じ値段(0.2円/パケット)になっていました。最近料金プランをチョコチョコ変えているので、いつの間にか修正されたようです。なお、本修正記載は、当ブログの読者の指摘によります。 ご意見ありがとうございました。
その2 新スーパーボーナス
→携帯端末を月賦で購入するようなもので、実際には端末を購入し、その分の支払額を毎月の料金から差し引くものです。 高いもので2000円ちょっとを2年間割引く形になります。単純計算で48000円ですが、端末販売価格ももその分高く設定されているようです。
今までの、端末を安くしその分通話料で稼ぐというビジネスモデルを変える新しい試みです。しかも加入者が途中解約しても端末代は回収済みなので損はありません。 また加入者を少なくとも2年は自社にくくり付けるいい道具になります。このサービスは先のゴールドプラン加入の際に入らなければいけないサービスなので、顧客のつなぎとめにいいわけです。 ただ、これだけだと皆考えてしまうので2ヶ月無料だの実質的な10000円ちょっとの端末割引などを付け加えているわけです。 携帯会社間をころころと渡り歩いて、端末無料の恩恵にあずかろうとしている人たちにブレーキを掛けるという意味ではいいかもしれません
非常に巧みな商売ですね。 まさに鼻先に人参をぶら下げて、ソフトバンクに誘導するようなもので、消費者は冷静に行動しないといけないですね。

